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Reference35開発ストーリー②・初期の試作品と絞り込みの過程

【写真】初期の試作品の一部。小型軽量性を重視してチップ部品を使ったもの、LCR社製のスチロールコンデンサーを使ったもの、同じ金属ケースで色の違い、金属ケースと樹脂ケースでの傾向の違いなど、たくさんのパターンを試してみました。


 

Reference35開発ストーリー」第2回となる今回は、製品の礎とも言える初期の試作品とそこからの絞り込み過程についてお話したいと思います。

 

 まず、初期の試作品は、回路構成としてコンデンサーのみのシンプルなものでした。小型のコンデンサーを選べば筐体も小さくでき、より多くの方々に楽しんで頂けるのではという想いもありました。しかし、コンデンサーのみと言っても自身の興味は尽きず、とにかくいろいろなバリエーションを作ってみました。もちろん、今まで蓄積した経験があり、コンデンサーのタイプや容量である程度の見当は付きますが、実際に作って聴いてみると、いろいろな発見もあって面白いものです。有名メーカー品や高級品のみならず、アジア系メーカーの格安品も試してみました。

 なかでも印象に残ったのはある台湾製のスチロールコンデンサーでした。狙っているサウンドに対し、スチロールコンデンサーが適するという傾向は掴んでいましたが、製品を選べば格安品でも充分に使えると分かったのは収穫でした。商品として販売する場合、品質と供給の両面で安定性も重要なので採用は難しそうですが、個人の楽しみの範囲なら充分でしょう。

 

その後も日立製で気に入ったスチロールコンデンサーを見つけたりもしましたが、いろいろな要素を考慮して試作品の中から有望と思える13個を選出。さらに交流のあったオーディオ評論家やライター陣にも意見を貰い、目指す方向を絞り込んで行きました。

 

 

 上の添付の表は、試作品に対するある評論家のコメントです。使用するプレーヤーやイヤホンおよびヘッドホンでも「音」の印象は異なるのであくまでも一例ですが、いろいろな意見を聞くのは重要と考えています。

 

 余談ですが、自身が好きなことにのめり込み、アイデアを試作品として形にすれば、このように周囲の人々に関心を持って貰ったり、そこから新しいアイデアが生まれることもあります。みなさんもぜひ、面白いと感じることがあれば、「先ずは作る」を実行してみてはいかがでしょうか? きっと楽しみが広がるはずです。

 

 次回の3は、アイデアと試作品を、製品としてカタチにするための「商品企画」過程についてご紹介する予定です。